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第1回 瞑想の松 講演会 「やりたいことはあった方が良い」
第1回 瞑想の松 講演会 「やりたいことはあった方が良い」
10月5日(水)、創進1年1組、創進2年1組、文理1年4組を対象に「瞑想の松 講演会」と銘打って進路学習会を行いました。第1回目の今回は、不可能と言われていたクモの糸を服にすることを実現したベンチャー企業「Spiber株式会社」で中心的な役割を果たした本校文理コース3期生の高橋徹様(Spiber株式会社 バイオテクノロジー部門 部門長)をお招きし、「やりたいことはあった方が良い」の演題で、現在の仕事、クモの糸にとどまらない企業の目的、高校時代の話やその後の進路など、とても興味深いお話をいただきました。
「母校の後輩のために役立てれば・・・」ご講演をいただいた高橋徹様
会社の概要について説明していただきました。
クモの糸を人工的に再現し利用するためには・・・
休憩中に製品の肌触りを確かめます。
繊維の引っ張りっこ。全力で引っ張っても切れません。
ムーンパーカーを試着して、記念撮影。
休憩後には、中2の頃に突然勉強についていけなくなり、劣等感のかたまりとなっていた高橋さんが、現在の仕事に就くまでを「劣等感まみれの私の人生のストーリー」としてお話しくださいました。
本校文理コースに入学後も劣等感が大きく、自信を持てなかった高橋さん。在学中に「エボラ出血熱流行」のニュースを聞き、ワクチンを作ってみたいと思ったのが最初の「やりたいこと」。理科の先生に相談し、ワクチン開発をするためには、薬学部に進み、その後、研究者(博士)になるために、大学院に5年通う必要があることを知り、心が折れかけますが、「やりたいこと」に向かって限界まで考え、努力し、決してあきらめませんでした。そして、得意の化学を生かして、東北薬科大学にみごと合格。その後、大学院に進む際に、薬の開発よりも、自分の研究を地球全体のために役立て世界中の人たちに幸せを還元したいと、再び「やりたいこと」を決意。ここでも決してあきらめることなく、努力の結果、東北大学農学研究科に進み、博士(農学)号を取得しました。Spiber株式会社の立ち上げ時から会社の中枢として活躍中です。
高橋さんの講話を真剣に聞く生徒たち
講話の中で、特に印象に残ったのは、「やりたいことに向かってあきらめない」「努力することで夢に近づく」「努力してできるようになると自信につながる」「やりたいことは前に進むエネルギー」という「やりたいこと」に向かって実践を重ねてきた方ならではの説得力のある言葉でした。
そして、今「やりたいこと」がなくても、高校時代はそれを考える時間がある。「やりたいことを見つけられるといい」とエールもいただきました。
講演を聞いた生徒たちは、自分の進路や学習への意欲を一層強くしたようです。
ご多用の中、母校の生徒たちのために貴重な時間を割いてくださり、ご講話をいただきました高橋様、本当にありがとうございました。