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ONLY ONE ! -きらめき人物図鑑- Vol.2 小野寺 舞夢 さん(栄泉コース1年)
津軽三味線世界大会で準優勝!
今回お話を聞いたのは、4歳の時から津軽三味線をはじめ、数々の大会で賞を獲得するなど、大活躍を続けている栄泉コース1年生の小野寺舞夢(まいむ)さん。
5月の「津軽三味線世界大会」では、「ジュニアC級」の部で準優勝、「唄付伴奏B級」の部で第3位というすばらしい成績を収めるなど、その活動から目が離せません。
<津軽三味線世界大会>で演奏する舞夢さん
そんな舞夢さんに、三味線の魅力や日々の練習、そして4月から始まった高校生活のことなど、お話をお聞きしました。
<津軽三味線の世界に入ったきっかけを教えてください>
もともと祖母と母が津軽三味線をやっていて、私が4歳の時に母から勧められたのがきっかけです。最初は「さくらさくら」から始めて、一の糸がたたけるようになると、そこからどんどん民謡なども練習するようになり、今は「津軽じょんがら節」をベースにした曲を弾いています。
<今はどんなふうに練習しているのですか>
月2回は、「小田島会」の小田島徳旺先生に稽古をしていただき、他に「唄付け」といって唄い手が唄いやすいように伴奏するものがあって、その唄付けの稽古も月2回、他の日は母に手伝ってもらいながら自宅で毎日1~2時間練習しています。毎日やらないと音も出なくなるし動きも鈍くなるので、大変でもとにかく毎日練習すように頑張っています。それに三味線は湿度に弱くて、少し放っておくと皮が破れたりもするんです。
<先日の世界大会では準優勝というすばらしい成績でしたね!>
世界大会は弘前市で行われました。大体は国内の人たちで行われるんですが、津軽三味線の魅力を知った外国の方も何名か参加します。津軽じょんがら節をベースにしたオリジナル曲を演奏したのですが、大会での優勝を目標にしてきたので、(ジュニアC級の)準優勝はちょっと悔かったです。いつもは緊張でテンポが速くなったりするんですが、この日の演奏は落ち着いてできたと思っていたのでなおさら悔しかったですね!
<三味線をやっていて心に残った思い出はありますか>
一番心に残っているのは、小学校4年生の時に、津軽三味線の団体で台湾の国際音楽祭に出場した時のことです。インドやフランス、アメリカなど世界各国の人たちが、自国の楽器を持ってきて自国の音楽を演奏するという音楽祭で、日本では三味線の他に太鼓の演奏もあり、私たちも1週間泊りがけで参加しました。
他にも、日本武道館で津軽三味線でギネスに挑戦するということ(同じ演奏を5分間ミスなく弾き続ける人数を競う)に参加したのも、忘れられない思い出です。
<舞夢さんにとって津軽三味線の魅力は>
津軽三味線は、自分でいろいろアレンジできること、弾く方も聞く方も演奏によって情景や心情が目に浮かぶことが魅力です。とにかくお客さんに見てもらったり聞いてもらうのがとっても楽しい。だから、コロナの影響で舞台がゼロになった時は辛かったです。そんな時でも「この演奏をお客さんに聴いてもらうんだ」「大会で優勝するんだ」という気持ちで練習を続けました。それから津軽三味線を通じて、様々な年代の方と交流をもつことができることも大きな魅力です。三味線のおかげで、私もいろいろな方とつながりをもつことができました。
<最後に、高校入学から2か月が経とうとしていますが、高校生活はいかがですか>
すごく楽しいです!クラスももちろん楽しいし、生徒会や部活動(茶道部)も本当に楽しいです。自分は、高校に入ったら何でも積極的にチャレンジしようと思っていたので、忙しいけれどいろんな活動に取り組んでみて、とても充実しています。
<インタビューを終えて>
実は、このインタビューに先がけて、舞夢さんに「津軽じょんがら節」を1曲披露していただきました。バチをたたく小気味の良いリズムと力強い音色が部屋中に響き、その圧倒的なサウンドにしばし聞き入りました。とても元気をもらえるような、体に力がみなぎるような響きでした!何という役得!
この先、津軽三味線は仕事にしようとは考えていないという舞夢さん。音楽系の大学に進学し、何かしら音楽には携わりたいけれど、津軽三味線は「副業」として、与えられた場所やステージで息長く続けていきたいのだそう。お客さんに聴いてもらうことが何より楽しいという舞夢さんだから、これからも多くのステージで多くの人を元気づけたり、楽しませたりしてくれることでしょう!
今後の舞夢さんのますますの活躍に期待しています!