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ONLY ONE ! -きらめき人物図鑑- Vol.1 平田 つむぎ さん(文理コース3年)

トピックス 23.04.28

シリーズ「ONLY ONE!-きらめき人物図鑑-」は、様々な分野で活躍する東北高校の生徒(時々先生)をピックアップし、その素顔や活動ぶりをインタビュー形式でご紹介するコーナーです。

今年度の第1弾は、文理コース(ベータタイプ)3年の平田つむぎさんです。つむぎさんは、文理コースでアントレプレナーシップ(起業家精神)について学ぶプログラムを通して、様々な起業家さんの考えに触れ、自分自身も「起業家を目指したい!」という強い思いをもつようになった生徒です。そして、昨年行われた「ネクストテン」(次の10年間の東北地方を盛り上げる起業家を支援するプロジェクト)のピッチ大会でプレゼンテーションを行いました。すごい経験ですね!

そんなつむぎさんの様々な活動の経緯や、これからの目標、実現したい夢などについてインタビューしました。

インタビューに応えるつむぎさん

 

<どんなきっかけで「起業家を目指したい」と考えるようになったのですか?>

私は中学校まで、あまり人前に出て積極的にいろいろやるタイプではなかったんです。でも、高校2年生の時に起業家であるVISIT東北の齊藤良太氏の話を聞く機会があり、話を聞くうちに次々に聞いてみたいことが出てきたんです。それで積極的に質問をしたり、グループに分かれて起業の疑似体験をしたり、起業家の方から様々なアドバイスをもらう中で、自分の価値観が大きく変わりました。その後も様々な取り組みをするうちに、自分も起業家を目指したいと思うようになりました。

担任の先生の後押しも大きかったですね。先生はいろいろな機会があると「やってみたら!」「やってみよう!」と、とにかく積極的に声をかけてくれました。それで、自分もだんだん自信がでてきたと思います。

 

「起業塾」での目標宣言

「起業塾」で質問するつぐみさん

 

<昨年の11月に行われたネクストテンのピッチ大会でプレゼンテーションしたそうですが、その時のことなど詳しく教えてください>

発表の前にパワーポイントなどを主宰者に見てもらい、何度も改良して臨みました。本番では、多くの方の前でプレゼンしたのですが、不思議なことに知らない人たちの前で話す方が、緊張せずに思ったことを話せたような気がします。

この大会には、東北各県から大学生や高校生、起業を考えている社会人が参加しました。「フードロス」の問題や「ペットの里親探し」など取り組む課題も様々。どの人のプレゼンも本当に説得力があり、自分にはない視点ばかりですごく刺激になりました。多くの人の考えを聞くことで、自分の意識改革につながりました。

ネクストテンでの発表

ネクストテンでの質疑応答の場面

 

<どんな起業を目指したいのですか>

私は、もともと食べることが好きで、「食」に興味があったんです。家族の中でも食事の時間はとても大事だなあと実感することが多くあって、家族が笑顔でご飯を食べるにはどんなことが必要かと考えるようになりました。

特に小さな子供のいる共働き家庭などは、子どもの世話や食事の用意などお母さんの負担が大きくなりがち。時間に余裕がなければ笑顔がどうしても少なくなります。それで、それを何とかお手伝いできるようなシステムはないかと考えたんです。

そこで、高校生が子育てを手伝うということを考えてみました。そのことでご両親には時間に余裕が生まれ、高校生は将来に向けて子育てを学ぶことにつながるのではないか。例えば「あずかりカフェ」のようなものを運営して、子どもを預かっている間に父母がゆっくり食事を楽しめる。子どもにも、しっかり栄養の摂れる食事を食べさせる。そんなことができたら、子育て世代の力になれるんじゃないかと思ったんです。

 

<起業家になるために、まずは高校卒業後どんな進路を考えていますか>

 大学に進み、健康栄養学について学びたいと思っています。この分野の勉強は、薬学にも強い栄養学ということで、食を通じて家族の健康を支えるという自分の目標にもぴったりだと思います。

 起業家の方々からこれまで多くのアドバイスをいただきましたが、その中でも特に強く心に残ったのは「とにかく志(こころざし)を大切にしてほしい」「どんな社会を目指したいのかをしっかり考えることが大切」ということです。そして、何を目指すにしても人とのつながりを大切にすること。相手の考えをしっかり聞き、思いをくみ取ること。アントレプレナーシップの学習からたくさんのことを学ぶことができました。

 

つむぎさんの言葉の一つひとつには「こんな社会にしたい」「こんな人の支えになりたい」という熱い思いが、強くにじみ出ていました。高校生としてここまで成熟した考えをもつことができるということに深い感銘を受けましたし、東北高校での様々な出会いがつむぎさんの「今」につながっているんだんなあ、と感じました。夢の実現に向けて、これからも広い視野と強い意志で勉強を続けていってほしいと願っています。